〈コンセプト・特色〉
認知症に特化したウェブメディア事業です
〈概要〉
「認知症当事者とともにつくる」をコンセプトに、認知症とともに生きる人たちの前向きな姿を伝えるとともに、誰もがよりよく認知症や認知症の人たちのことを理解することを目指しています。毎日、新着記事を公開し、Yahoo!ニュースやLINEニュースなど外部のニュースメディアにも記事を提供。最高値では月間300万PVを記録した認知症No.1サイトです。
若年性認知症当事者の丹野智文(たんの・ともふみ)さんを特別プロデューサーにお迎えし、動画連載をはじめとするさまざまなコンテンツを制作。丹野さん以外にも多くの認知症当事者が、なかまぁるのインタビューやコラム、イベントなどに登場します。認知症と診断されて大きな不安を抱えている方々が、一足先に認知症とともに生きている「先輩たち」の生き生きとした姿を知ることで、笑顔や前向きな気持ちを取り戻すきっかけとなればと考えています。
加えて、「認知症=人生の終わり」であるかのような、社会にはびこる古い固定観念を変える力をつくっていきたいという思いがあります。
マンガやイラストを活用した誰にでも親しみやすいコンテンツや、従来のイメージを打ち破る新しい視点で認知症を描く短編映画のコンテスト「なかまぁる Short Film Contest」なども、多くのユーザーから支持をいただいています。
〈運営主体〉
「朝日新聞社」
「なかまぁる」を運営する朝日新聞社は、1879年創刊の朝日新聞発行をはじめとして、新聞・デジタルメディアによるコンテンツ事業、展覧会などのイベント事業、不動産事業を手がける総合メディア企業です。
メディア名「なかまぁる」は、「なかま」と「ある」を組み合わせた造語です。私たち編集部は認知症当事者のみなさんと仲間同士でありたい、そして、このメディアを「仲間たちが出会う場所」として育てていきたいという思いをこめています。わずか6人(2021年3月時点)の小さな編集部ですが、認知症を自分事と捉える人はみんな「なかま」。一緒に、認知症の古いイメージを変える面白いことができないかと、日夜、頭をひねっています。
特別プロデューサーを務める丹野智文さんに、早くからZoom(オンライン会議システム)の使い方を教わっていたおかげで、新型コロナウイルスの感染拡大とともにすばやく在宅勤務に移行できました。認知症カフェをテーマにしたFacebookグループを立ち上げ、ほぼ毎月、オンラインイベントも開催しています。
〈取り組みをスタートした時期〉
2018年9月21日、世界アルツハイマーデーにあわせて開設
〈取り組みをスタートしたきっかけ〉
朝日新聞創刊140周年記念事業の一つとして、認知症になっても安心して暮らせる社会づくりに、朝日新聞グループ全体で取り組む「認知症フレンドリープロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトの一環として、なかまぁるを開設しました。
〈今後のビジョン〉
「認知症」のステレオタイプなイメージにとらわれず、リアルで新鮮な情報を発信し、認知症を「自分事」ととらえる人を増やしていきます。また、より多くの認知症当事者のみなさんが、自らの思いや経験を発信したくなる機会をつくり、その輪を広げていきます。さまざまな立場のなかまぁるユーザーが、それぞれの「認知症との向き合い方」を見つけられるような機会をつくっていきたいと考えています。
■事業名:なかまぁる
■事業者名:朝日新聞社
■取材協力者名:冨岡 史穂(なかまぁる前編集長)
■事業所住所:〒104-8011 東京都中央区築地5-3-2