〈コンセプト・特色〉
高齢者が若者を支える地域づくり
〈概要〉
デイサービス利用者が主催する子ども食堂で、夕食を提供しています。
〈運営主体〉
「株式会社SMIRING」「NPO法人おんぶにだっこ」株式会社SMIRINGは、介護事業者で豊田市内にデイサービス5拠点、保育園、訪問看護、B型就労支援事業所を2拠点運営する会社です。
NPO法人おんぶにだっこは、株式会社SMIRINGのメンバーが中心となり、人口構造の問題や、生きがいを考える団体として発足しました。「高齢者が若者を支える地域作り」をサポートするNPO法人です。
〈取り組みをスタートした時期〉
2019年5月
〈取り組みをスタートしたきっかけ〉
デイサービスを利用している利用者はとても手先が器用で、料理も上手につくれます。その反面、体力的な面では、長時間の調理は難しいです。
つくった料理を地域に還元できないかと考え、高齢者が主催する子ども食堂を開催しました。サポーターとして介護スタッフが付きますが、主役は高齢者です。従来の子ども食堂とは違い、働くお母さんたちを、ごはんを通じて助けたいと思い、夕食をつくるというコンセプトで始めました。
〈運営コスト〉
必要経費が月に15万円程度かかる中で、2021年3月より、就労継続支援B型事業所として、コミュニティー食堂「スマイリング キッチン LABO」をOPENします。駄菓子屋も併設しています。要介護の高齢者も採用します。この中で、コミュニティー食堂として費用の捻出を考えています。
〈運営に必要な費用概算〉
15万円
〈運営資金の確保〉
自費、その他の公的補助
〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉
夕食の提供ということもあり、日によって食べにくる人数にばらつきがあり、運営面では苦労しています。地域への告知、SNS発信やTV取材を通じて安定化するようになりました。こんな苦労もあり、今回、「スマイリング キッチンLABO」にバージョンアップします。
〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉
地域の子どもたちが、高齢者と遊んでいる姿を見たり、子どもが今度はケーキをつくってほしいと高齢者にねだっているのを見ると、「やってよかったなー」と感じます。子どもたちに「ごちそうさま」や「ありがとう」をいわれた高齢者の、うれしそうな笑顔を見たときも、「やってよかったな」と感じます。
〈持続させるための仕組みや工夫など〉
コミュニティー食堂「スマイリング キッチン LABO」は、モーニング、ランチ、総菜屋、弁当屋、という形の食堂としてOPENし、障がい者、高齢者が活躍できる場所を日常化していきます。
〈今後のビジョン〉
コミュニティー食堂として、運営費を稼ぎながら、高齢者、障がい者、子ども、働くお母さんの居場所になりたいと思っています。
このモデルがうまくいき、他の地域にも展開ができるといいなと考えています。私たち介護スタッフや支援員が黒子となりながら、高齢者、障がい者に地域の人たちが「ありがとう」と言ってもらえるようにサポートしていきたいと思います。
■事業名:ビストロ スマイリング
■事業者名:株式会社SMIRNG・NPO法人おんぶにだっこ
■取材協力者名:中根 成寿(株式会社SMIRING代表取締役)
■事業所住所:〒444-2215 愛知県豊田市中垣内町広畑7-3