〈コンセプト・特色〉
お寺に、介護/医療従事者の方々をはじめ多職種の方々が交流できる場をつくる
〈運営主体について〉
「有限会社羽吹デザイン事務所」
有限会社羽吹デザイン事務所で介護の人材育成事業を行っている、アモールファティ代表の羽吹さゆりが主体となっています。
アモールファティは、介護の職員の研修事業や一般の方々に向けての介護セミナーを行っています。その他に、自治体の委託を受けて、中学生・高校生に向けて「子ども達が創造する高齢者との共生社会」をテーマに、「学校では教えてくれない介護講座」「アモールカフェ」を定期的にこどもセンターで開催したり、また、UR機構の団地内で、認知症回想療法のコンテンツを使用して、地域の高齢者の方々で地域の思い出話等をしていただく、フレイル対策を意識した活動を行ったりしています。
〈取り組みをスタートした時期〉
2019年1月9日
〈概要〉
お寺で1カ月に1回開催しています。軽食を1人1品持ち寄って、ときめき合える話をしながら食事を楽しみます。会場には40~70名の方が口コミで来られます。毎月来ることで顏なじみになっていきます。参加者の職種は様々で、地域の高齢者をはじめ、医師、看護師、介護支援専門員、お寺の住職、介護職、介護事業の経営者、弁護士、弁当屋、不動産屋、俳優、雑誌編集者等が集まり、それぞれが抱えるその時の課題をカフェに来ている専門家に相談して解決していける場となっています。
〈取り組みのきっかけ〉
コミュニティカフェを開催するにあたって、お寺で開催したいとずっと願っていました。
ある日、知り合いのお寺のイベントで「インドカリー」を開催することを知って友人と参加しました。その様子をFacebookに投稿したところ、金剛院のご住職からお声がけしていただきご縁をいただきました。金剛院では、すでに子ども食堂やデスカフェ、寺ヨガなどを開催して地域に開いた活動を行っていました。
〈運営コスト〉
カフェ開催は1カ月1回で、一人500円の会費と1品持ち寄りで菓子等を持参していただいています。場所代はお寺なので無料で使わせていただいています。500円内でアルコールやジュースを用意しています。軽食は業務スーパーや安く購入できる問屋さんに行き食材を調達し、なるべく手作りをしています。持ち寄りの品物の消費期限を確認して翌月の開催にまわすようにしてバランスを工夫しています。
〈運営に必要な費用概算〉
1万5000円/月
〈運営資金の確保〉
自費、寄付
〈持続させるための仕組みや工夫など〉
カフェのテーマをあまり制限しないようにしています。また、勉強会ではないので参加者が楽しめるようなことでよいと思っています。身近なことから、皆さんが関心をもてるようなことをテーマにして、いつも参加してくださっている方が講師として発表したり話をしていただいて、どんな方にも機会があるようにしていきたいと考えています。
〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉
人数が少ないとか多いとかを意識するのではなく、①身の丈で開催する、②開催している私たちが楽しめる場所にすることだけを意識して行っています。ノルマもなく無理に集客しないことを前提にしていますので、スタッフも気が楽なようです。ありがたいことに、1度お越しいただくと継続的に参加してくださるほか、友人を誘うなど、どんどん人のご縁が自然につながっていきます。
〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉
仕事以外での人とのつながり、地域の住民の方とのつながりができたのが大変よかったと思います。また、コロナでリアル開催ができていませんが、オンラインカフェに変更しても参加する方が非常に多いのも、うれしいことだと思います。
〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉
このままリアルでのカフェが開催できないのを不安に感じています。オンラインカフェで継続はしているものの、オンラインに慣れていない80代の高齢者の方々の参加が見送りになっているのが一番の課題です。パソコンもスマートフォンもない一人暮らしの高齢者にどうアプローチしていけばよいのか、またこのままオンラインでの開催が続くのか、不安になります。
〈今後のビジョン〉
ときめき未来カフェを自分の地域でやりたいという方を増やしていきたいと思っています。夢は壮大ですが、各地域でときめき未来カフェを増やし、「ときめき未来カフェ祭り」を将来行いたいと思っています。その関係で人と人が支え合える関係が日本全国に拡がればいいと思います。
■事業名:ときめき未来カフェ@金剛院
■事業者名:有限会社羽吹デザイン事務所 介護事業部アモールファティ
■取材協力者名:羽吹 さゆり(有限会社羽吹デザイン事務所 介護事業部アモールファティ代表)
■事業所住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋2-27-14