〈コンセプト・特色〉
"クラス"ケアカフェ
〈取り組みの概要〉
元々のブランチカフェのモデルを参考に、営業時間内の忙しくない時間帯に近隣住民との交流を行っています。お店のオリジナル機器を使って、ビスケットづくり、おいしい関係のお弁当づくり、コーヒーの挽き方、バーテンダーの技術講習などの教室が行われています。高齢者の可能性を探りながら、彼らの夢が実現できるようにサポートしています。
〈運営主体について〉
お店の名前で運営されており、実際には一人で運営しています。お店は13坪ほどの小さなもので、近所の人が4人ほどで利用するように設定されています。高齢者の方には料金はかかりません。お店は高齢者からコーヒーやお弁当の販売でお金を請求することはできませんが、代わりにお店の利用料や教室の利用料を支払うという相互扶助モデルを採用しています。
〈取り組みをスタートした時期〉
2017年3月頃
〈取り組みをスタートしたきっかけ〉
2010年、観光業が盛んな台南市中西区にブランチカフェをオープンしましたが、旧家の新里には観光客が多いため、近隣の住民に迷惑をかけてしまっていました。近所の高齢者を観察していると、高齢者は家にいるのが好きで、外に出たり、テレビを見たり、ラジオを聴いたり、近所の人と話をしたりする活動をしていないことに気づき、一軒一軒、ドアベルを鳴らしたり、チラシを送ったりして、お店に来てもらうように誘いました。
〈運営コスト〉
実際には、店の運営を頼りに、学校や政府、民間のプログラムから少額ずつ資金を調達して、どうやって資金を補うかを考えながら仕事をしてきました。高齢者から手数料は一切いただきません。ショップは、商品の販売、時間帯のサブリース、教室の運営、体験コースの利用料などで賄われています。中でも学校には、非常に貢献いただいています。
〈運営に必要な費用概算〉
概算150,000台湾ドル(家賃30,000台湾ドル、人件費40,000台湾ドル〈人件費、健康保険含む〉、消費税1,300台湾ドル、光熱費15,000台湾ドル、電話回線1,200台湾ドル、食費30,000台湾ドル、雑費5,000台湾ドル、電子セキュリティ2,500台湾ドル、メンテナンス5,000台湾ドル)
〈運営資金の確保〉
自費、その他政府補助金、その他
〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉
学校からは長期的な資金を頼ることができず、また、高齢者の方から料金を徴収することもできないため、資金状況があまり安定していません。挫折の最大の要因は、お金ですが、自分の給料も払えないということは、運営のための基本的な条件が整っていないということになります。古くからの住人が地元を愛してやまないのですが、運用面での難しさを解決できずに悔しい思いをしています。
〈持続させるための仕組み、工夫〉
国の家賃補助があり、それを国民に還元しなければならないということでした。そのため、近隣住民に還元するという形をとりました。補助器具や運動器具、高齢者向けの健康食品などを専門に販売する路地裏の長屋とは違い、行政から手数料をとって小規模な多機能路地裏店を実験的につくりました。どちらかというと、学生、若者、中高年、家族連れのお客さんなどが、近所の古い住人を訪ねていく「ゲストハウス」のようなものです。
〈今後のビジョン〉
もし、このケアカフェが舞台となるならば、そこにはさまざまな民族や年齢の人たちが垣根を越えて交流し、介護する人もされる人もお互いに尊重し合い、支え合い、共に幸せに年を重ねていけるような、楽しくて温かいふれあいの空間を提供したいと思っています。自分が年をとったときに、近くに何でも揃っているコンビニエンスストアがあって(できれば、スローラベルの薬を手に取ったり、最新の商品を買ったりできるドラッグストア)、講演会や講座を開催している好きな本屋さんがあって、好きなコーヒーを飲んで「先輩」を気取っているカフェがあるような場所に住みたいと思っているので、早く年をとりたいです!
■事業名:熟齡吧台手 大人のカフェバー
■事業者名:吳瑋卿
■取材協力者名:吳瑋卿
■事業所住所:台南市中西區府前路一段126號 ■サイト:https://www.facebook.com/%E7%86%9F%E9%BD%A1%E5%90%A7%E5%8F%B0%E6%89%8B-102505977968194/