〈コンセプト・特色〉
認知症キャラバンメイト活躍の場の提供、誰一人取り残されない街をつくる。
〈概要〉
横浜市役所内にある「市民セクターよこはま」と協力して、資格を取得したばかりの認知症キャラバンメイトが活躍できる場を提供し、「認知症サポーター養成講座」を開催するお手伝いを行っています。さまざまな企業様向けに「認知症サポーター養成講座」を行いますが、特に「トレッサ横浜」さんでは、全テナント(200店舗)のスタッフ約600人が、オンラインと対面のハイブリッドで受講できるよう、年間9コマ(ダブルヘッダーを含む)以上を予定しています。
また、近年増えている震災時に、「誰一人取り残されない街をつくる」ことにも取り組んでいます。マンションなどに住んでいたら、把握できているのはせいぜいお隣くらいです。しかし、震災が起きたとき、上の階のおばあちゃんが避難所に来られているかどうかなどに気を配るだけでも変わってくる、「現代版向こう三軒両隣」があると思います。救えた命があったのに救えないなどということがあれば悲しい、という想いがベースにあります。
〈運営主体〉
「横浜市多業種交流会『浜CHAN』」団体の役員は医療・介護関係者を中心に構成されていますが、屋形船の船長さんから吉野家さん、トヨタオートモールクリエイトさんのショッピングモール「トレッサ横浜」さんまでが参加され、Facebookだけでも現在600人以上が参加しています。横浜市の18区それぞれに、代表役員を輩出してもらえるようになるとよいと考えています。
〈取り組みをスタートした時期〉
2019年2月1日
〈取り組みをスタートしたきっかけ〉
私と、現在「浜CHAN」の事務局長を務める山出は、もともとRUN伴などの地域活動で知り合いました。話をする機会も多かったのですが、「介護・医療の交流会は各地に存在するが、医療・介護関係者であることなどくくりがあることも多く、参加は限定されてしまう。誰でも参加できる“バリアフリーな交流会”ができないか?」という話になりました。
誰かもが誰かの“ハブ”として、ジグソーパズルのようにつながっていくイメージをもち、横浜が中心とはなりますが、“アウェイ”をつくらないよう、他の団体とも積極的につながりを増やしていくことを目指そうということになりました。
〈運営コスト〉
主に年4回発行する冊子への広告収入で運営しています。なるべく1度の協賛広告で終わらないように、年間を通して協賛いただくとお徳になるサポートプランを用意しています。イベント参加者が飽きないような登壇者選び、イベント内容を工夫し、イベント時に限定ステッカーを配布したりもしています。
〈運営に必要な費用概算〉
現在(2021年3月)は会議もオンラインで行っているため、特に月単位で必要な費用はありません。逆に収益が残り過ぎることを気にかけています。
〈運営資金の確保〉
冊子の広告収入1ページ6,000円(フルカラー)
〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉
コロナ禍でイベントを開催しづらいなか、自分たちの団体主催のオンラインイベント「認知症サポーター養成講座」「オンラインもしバナゲーム」や、沖縄県、京都府、兵庫県、埼玉県などの他団体が開催するオンラインイベント「認知症サポーター養成講座」「オンラインもしバナゲーム」「ケアニン上映会」にゲストスピーカーとして出演したり、FM・新聞・タウンニュース・雑誌に取材してもらったりして、「浜CHAN」を知ってもらいました。
〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉
今年開催された、京都府の株式会社エブリハさん主催のオンライン「認知症サポーター養成講座」に、医師や看護師を含む10代、20代の方、294名が参加してくれ、活動してきてよかったと思いました。なるべく若い人に興味をもってもらいたいと考えています。
2020年8月15日のイベント時には、若年性認知症当事者の丹野智文さんが前夜祭から参加してくれて、大変盛り上がりました。
〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉
コロナ禍で対面のイベントが中々開催できないことです。「浜CHAN」の仲間の屋形船屋さんを、みんなが利用してもらえる方法を考えている最中です。まずは役員が横浜港周遊45分コースを体験して、すばらしさを知ることから始めます。
〈持続させるための仕組みや工夫など〉
誰でも参加できる“バリアフリー”な交流会としています。あくまで横浜が中心ですが、周りから見ると入りにくいコミュニティーになっていることも少なくないので、ホームをつくることよりアウェイをつくらないことに重きを置き、他の団体とも積極的につながるように心掛けています。
〈今後のビジョン〉
まずはFacebookの登録者者数を1,000名まで増やし、FMや新聞、雑誌など、いろいろなツールをはじめ、ホームページやyoutubeなどさまざまなメディアを活用し、「浜CHAN」について発信していけたらと考えています。
■事業名:横浜市多業種交流会「浜CHAN」
■事業者名:横浜市多業種交流会「浜CHAN」
■取材協力者名:志摩 宙人(横浜市多業種交流会「浜CHAN」代表)