〈コンセプト・特色〉
咀嚼・嚥下障害のある症例に対して、咀嚼・嚥下能力の向上を支援する
〈取り組みの概要〉
①咀嚼・嚥下障害の可能性のスクリーニング
②咀嚼力、口腔衛生、2種類の嚥下スケール、口唇圧、舌圧などのスクリーニング検査
③検査のためのさらなる紹介(VE、VF検査を含む)
④症例の状態に応じた食事の調整や口腔機能活動のアドバイス
⑤他部署への紹介、またはケースの進捗状況の継続的な把握
〈運営主体について〉
私たちは、異なる専門分野をもつ人々のクロスチームで構成されています。それぞれのケースは、最初に一連の評価を経て、問題がなければ健康教育を行い、問題があれば、問題に対処するために異なる専門家を紹介します。
〈取り組みをスタートした時期〉
2018年6月20日
〈取り組みをスタートしたきっかけ〉
日本では経鼻胃管の使用率が非常に低いことや、大山樹美さんの嚥下回復術を導入してケアを行っている団体(グループ)があることなどがわかりました。日本での専門的な研究の後、台湾に戻って、このセンターを設立しました。
〈運営コスト〉
現在、台湾の医療保険では、このようなチーム運営は採算が合わないため、病院に加えて長期介護(CB02)の仕事も引き受けなければなりませんが、それでもこのチームの運営費には足りないため、現在はプロジェクトに頼って維持しています。
また、現在、健康保険局と議論しているベネフィットベンチマークの中心は、最初の方法でパイロットプロジェクト、試験的なアプリケーションは、将来的には台湾の他の病院に拡張され、プロジェクトはいくつかの資金補助があります。
〈運営に必要な費用概算〉
20万~30万台湾ドル
〈運営資金の確保〉
自費、長期療養保険、健康保険、その他政府補助金
〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉
一つ目は、異職種との対話に多くの時間を割き、ユニット同士が互いの専門性を知り、協力し合うことです。
二つ目の部分は、検査費用が高く、一般の人は手が出せないので、病院が無料で100人分の場所を提供することを始めたところで、それがチームの学習の機会にもなっています。
〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉
結核患者や糖尿病患者など、このような患者群のケースマネージャーの人件費を政府が負担してくれれば、少なくとも病院が負担する金額は少なくなり、彼らを担当する専任のスタッフがいることになります。
〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉
現状では、各部門のマンパワーが不足しているため、症例の状況を一緒に議論することは容易ではありません。また、臨床での取り組みや結果を研究書にして、より多くの人に効果を知ってもらい、国に多くの資源を要請できるようになればいいのですが、研究スタッフも不足しているため、現状では、病院の部門を超え、学術機関を超え、病院の診療科だけでなく、学術機関、介護施設などにも、一緒に活動するスタッフを増やす必要があります。
〈持続させるための仕組み、工夫〉
現在のところ、政府の関連機関と積極的に連絡を取り合い、リソースを確保してもらうことに加え、学校と協力して関連講座を設け、学生たちにこの問題の重要性を積極的に根付かせること、また、長期療養施設に出向くことも必要です。なぜなら、長期療養施設のケースは最も困窮しているグループの一つであり、彼らがこの重要性を理解してくれれば、一緒に政策を変える対象にもなるからです。
〈今後のビジョン〉
①台湾がコントロールされない生活に向かっていくことを願っています。
②このような医療・予防モデルが台湾の医療機関や一般の方々に広く理解され、口から食べられない人たちの生活の質の向上に協力できることを願っています。
③私たちの努力によって、患者さんの嚥下食の誤飲による誤嚥性肺炎が減ることを期待しています。
■事業名:小港醫院咀嚼吞嚥中心
■事業者名:郭昭宏
■取材協力者名:馮明珠
■事業所住所:高雄市小港區山明路482號