〈コンセプト・特色〉
認知症など不利な状況に置かれやすい立場の人の発信や、その状況を改善するために、介護、福祉、医療、健康などのキーワードをもつ活動家の取り組みの発信を助けるラジオ
〈概要〉
日本最大級のfmGIGというネットラジオを活用し、認知症など不利な状況に置かれやすい立場の人や、その状況を改善しようと、介護、福祉、医療、健康などのキーワードをもつ活動家をラジオゲストとしてお招きし、取り組みや活動内容を紹介しています。“小さな声”を発信することで、そのような状況の改善に少しでも寄与できるものとし、共生社会実現に役立つものとしたいと思っています。
コロナ時代に入ってからは、よりいっそう介護職などの発信を支え、下火になっている高齢者のレクリエーションを改善しようと、具体的なレクリエーション発信のコーナーを設けています。2020年夏頃から女性の自殺が増えているので、番組を基盤として、黄色りぼん(Reborn)寄り添い協会を創り、自殺相談員をゲストにお招きしたり、自殺予防の黄色りぼんを障害者作業所で作り、配布を計画したりしています。「幸せの黄色りぼん寄り添いLINEスタンプ」を作り、販売しながら、活動資金や貧困女性への募金にあてたいと考えています。
〈運営主体〉
「速水ユウ」大阪府立看護大学(現・大阪府立大学)を卒業後、病院で看護師として勤務。その後、役所の介護保険課に保健師として勤務し、相談や訪問業務を経験。渡米し、ミズーリ大学で社会学学士号を、ミネソタ州立大学で女性学の修士号を取得。
〈取り組みをスタートした時期〉
2019年7月
〈取り組みをスタートしたきっかけ〉
認知症の祖母について書いた、『認知症介護ラプソディ』(メディカルパブリッシャー)という、コメディで学ぶ実用書を出版していたことから、fmGIGツナガリっちょスタジオ西宮の「マゴちゃんのツナガリっちょラジオ」という番組のゲストに呼んでいただきました。収録後、その番組のパーソナリティでプロデューサーの山田真郷さんに、「認知症についてのラジオ番組をやってみないか」と声をかけられたことがきっかけです。
〈運営コスト〉
福祉、健康をキーワードとする企業のラジオCMを流したり、その企業の調味料を使用した認知症予防美肌免疫アップ食レシピを紹介したりすることで、協賛を得ています。番組が徐々に評価され、少しずつスポンサーは増えてきています。
〈運営に必要な費用概算〉
6万円
〈運営資金の確保〉
自費、協賛金
〈これまでに苦労したことと、それをどのように乗り越えてきたか〉
初めはスポンサーがなかなかつかなかったり、ゲストがみつからなかったりしました。友だちの協力などで、何とかゲストを探すような日々でしたが、いつの間にか「活動家に出演させたい」と言われるラジオになっていました。1つひとつていねいにラジオ番組を企画・構成してきたことが、今につながっているのだと思います。
〈うまくいっていること、やってよかったと思うこと〉
何よりうれしいのは、出演したいと思う人がどんどん増えているという事実と、同じような社会問題を扱うラジオ番組が他にあまりないので、貴重な番組だと思っていただけるようになったことです。コロナ禍での小さな声の発信を毎日新聞などにも掲載していただき、評価も得たことも、励みになっています。
〈うまくいっていないこと、今、悩んでいること〉
認知症への取り組みや、VIPゲストへの出演料のために、もっとスポンサーや活動資金を得る方法がないかと思案しています。特に黄色りぼんの自殺予防啓発の活動は、自腹での運営なので、何か方法はないか考えているところです。
〈持続させるための仕組みや工夫など〉
すばらしい活動をしているラジオゲストを確保することが重要と考え、日々、イベントやオンラインイベントにできるだけ参加し、魅力的なゲストをみつける努力をしています。私自身もゲストの下調べを大事にし、ゲストにもリスナーにも満足してもらえる内容にするよう努力しています。
〈今後のビジョン〉
“小さな声の発信”をモットーとしながらも、社会的弱者や共生社会に理解のある著名人も積極的にラジオゲストとし、小さな声の発信や共生社会の実現により尽力したいと思っています。志ある活動を応援し、活動には、本ラジオもそれぞれの活動も資金が要るため、さまざまな活動が協力しながら、資金も得て夢や共生社会を実現しやすい仕組みをつくっていきたいと考えています。
■事業名:fmGIGラジオ認知症介護ラプソディ■事業者名:速水ユウ■取材協力者名:速水ユウ ■事業所住所:〒570-0011 大阪府守口市金田町6-8-1 ■サイト:https://yu-hayami.site/category/radio/